祖母と漬け物と

若くして他界した祖母は、私と過ごしてくれたほんの数年の間に、小さかった私へ色々なことを教えてくれていた。

今でも覚えているのは「日々乃ちゃんに家の事は教えておかないといけないから今日はこれをするよ!」という日々の宣言。

祖母が計画をして私に伝えておきたいことを日頃叩き込んでくれていたおかげで、祖母が他界した後の祖父の食事作りは、小学生だった私がその後数年間難なく担っていた。

しかし現実的には、教えてもらったことで唯一できないことがあった。

それは漬け物作り。

スーパーで売ってある物を小銭を出して買った方が早いし、漬け物石や樽の事までは子どもには無理だった。

子どもから中年になった私は今でも祖母の漬け物作りをよく思い出すのだが、やろうとは思わない。だからと言ってスーパーで買おうともなかなか思わない為、調味料を使って作ることが増えた。

私も祖母のように、未来を担う者に何かを伝えることができるのだろうか。

簡単な漬け物を作って食べては、そんな事を感じている。

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